
自動二輪免許の教習の山場となる「回避」と「急制動」
バイクの免許を取得するときには、第一段階~第二段階の順番で決められた技能教習を受けていくことになります。
バイクの基本的な扱い方を学ぶのが第一段階めで、第二段階に入ってからはより実践的な技能を習得することになるわけですがここで大きな山となるのが「急制動」と「回避」です。
「急制動」というのは要するに「急ブレーキ」の練習のことで、教習ではパイロンなど目印を直線の教習道路においておきそこまで目一杯加速をして思い切りブレーキをかけます。
「回避」は指示された速度をキープしつつ、一定の間隔で置かれているパイロンを左右に避けながら進行し、教官の合図で急制動をするというものです。
この2つは技能教習の中でも非常に難易度が高く、一度の教習で合格できる人というのは決して多くありません。
なんとか教習をクリアして免許を取得することができたとしても、その後公道走行中の同様の運転で苦手意識を持ち続けてしまうということもよくあります。
特に急制動はしっかり練習をしないと転倒の危険があり、万が一の時に反射的に行動が取れるかどうかでその後の事故の危険性が大きく違ってきます。
バイクの急制動が難しいのは自動車のブレーキのように一か所ではなく、ハンドブレーキとフットブレーキを適切な割合できかせないといけないからです。
AT車なら簡単なのかというとそういうわけでもなく、なかなか加速中からブレーキを適切にかけて思う場所で停車するというのは難しい操作です。
参考>>http://大型自動二輪.com/kyu-seidou.html
早めの減速とコーナーでの前方確認が重要
回避制動を適切に行うためには、「回避」と「制動」を別々のものとして考えるのではなく2つを上手く組み合わせて運転することが重要です。
教習ではこの2つは別々のこととして時間が設けられますが、実際の公道での運転の場合には別々の能力として求められるわけではありません。
事故を起こさないための回避制動のコツは、「早めの減速」と「コーナーでの前方確認」です。
つまりコーナーやカーブに差し掛かるときには、実際に曲がる直前になってから減速をするのではなく余裕のある距離からスピードを落としておくようにし、体を傾けてコーナーを曲がりながらしっかり先の進路を確認するようにします。
どうしてもカーブなどで進路を変更するときには手元や足元に視線が行ってしまいがちなのですが、自分の進む方向にしっかり視点を向けていないと進行方向を見失い、コースがずれてしまうことになります。
反応が遅れるとどうしても回避行動が急動作になってしまうので、車体が大きく傾いたりオーバースピードのためにコーナリングが大きくなってしまいます。