
白バイ隊が徹底的に練習をする低速走行
バイク運転のエリートを養成するのが白バイ隊の訓練ですが、その中でも特に徹底的に行われているのが低速走行です。
大型バイクの場合は特にスピードを落とした時のバランスコントロールが非常に難しいため、細かい動きができるようになるためには相当練習をしなければいけません。
都内などの都心部市街地においては狭い路地が多く、大型バイクで勤務をする白バイ隊にとっては低速バランス走行は必須スキルとなってきます。
プロの白バイ隊ならずとも一般ライダーにとって低速移動はしばしば必要となるテクニックであり、スマートに運転ができないために非常に苦労をしてしまうということがあります。
なぜ低速運転が難しいかというと、それはバイクは慣性を使って走行する乗り物であるため、高速になるほど車体が安定しやすいという性質があるからです。
スピードが速い状態のとき、バイクのタイヤが地面に押し付けられる力である荷重が大きくなるのでグリップがききやすくなります。
つまり反対に言えばバイクを低速運転するときには慣性がないため車体の安定性が悪く、かつ荷重がタイヤにかからないためにグリップが効きにくい状態になるということです。
ある意味運転のうまい・下手は低速バランス運転をしてもらえば一目瞭然ということになりますので、ぜひ初心者ライダーを脱却するためにも低速の練習をしておいてもらいたいです。
極低速で運転するならクラッチ操作が重要
教習所を卒業してからでも、より上級なバイクテクニックを磨くためのドライビングスクールに通うことができます。
バイク教室は警視庁が全国の警察署を通じて開催しているもので、直接現役の白バイ隊員さんが教えてくれます。
費用もたった200円という保険料のみで参加できるので、自分のライディングテクニックを上達させたいという人は気軽に参加をしてみるとよいでしょう。
教室は一般向けのライダーで募集していますが、初心者専門やレディース教室など区別されていることもあるので最寄りの交通課に問い合わせをしてみるとよいでしょう。
教室では難易度の高いスラロームや1本橋、8の字、ブロックくの字1本橋などといったことを経験していきます。
極低速運転をするとき最も重要になるのがクラッチ操作です。
これは不安定な場所をゆっくり走行するときに共通したテクニックとなりますが、低速走行を安定させるためにはゆるいスロットルを維持し、できるだけブレーキを使わずに走行していくということが必要になります。
このときスピードコントロールをするために行うのが半クラッチで、クラッチを開け閉めすることで瞬間的なエンジンブレーキをかけることができます。